クセナキス週間を終えて
5日間のレコーディングを終えて。
楽曲はヤニス・クセナキスの「プレイアデス」全曲!
打楽器愛好者の中では伝説化されている(色々な意味で)楽曲だ。
編成は打楽器六重奏。
クセナキスといえば、数学を用いた難解なフレーズや、物理的不可能なパッセージで有名だが、この「プレイアデス」もその“クセナキスらしさ”が余すことなく描かれている。
この楽曲は、全部で4つの楽章に分かれている。
・ボンゴ、トゥンバ、トム、ティンパニなどの膜質打楽器のみを用いた楽章「Peaux」。
・マリンバ、シロフォン、ヴィブラフォンなどの鍵盤打楽器を用いた楽章「Clavier」。
・クセナキスが考案したオリジナル楽器(Sixxen)を用いた金属的楽章「Metaux」。
・上記3楽章で用いた楽曲全てが登場する楽章「Melanges」。
セッティングはこんな感じ。
動画の方が、如何にアクロバティックであるかをお伝えできるのだが、この音源を選んだのは、この楽曲を紹介する際に「ストラスブール・パーカッショングループ」でなくてはいけない理由があるからだ。
この「プレイアデス」は、ストラスブール市からの委嘱で(それ自体がスゴイこと。。)、1978−1979年にクセナキスが作曲し、「ストラスブール・パーカッショングループ」が初演。
そして、このプレイアデスのタイトルの意味である「プレイアデス星団」という目で見える6つの星はこのメンバーを意味している。
ちなみに、去年2020年5月にこの「ストラスブール・パーカッショングループ」と我らがPhonixのジョイントコンサートが決定していて、そこで「プレイアデス」を共演するつもりであった。
相手がウイルスとはいえ、なんとも悲しすぎる出来事だ。
さて、話をレコーディングに戻すが。。。
地獄の難易度でした!
実は演奏するのは2回目、学生時代にやったことがあったけれど、当時は勢いで短期集中で乗り越えてた。もうその若さエネルギーはオジサンにはないので、できるだけ時間をかけて頭をフル回転する。
期間はリハーサルも合わせると、1週間強。そして採算度外視の練習量。
練習しても練習しても追いつかない日々。うーむ楽しかった。
そして録音期間中はこの顔である(元からだろ、は禁句)。
まとめると途方もなく長くなってしまうので、楽曲ごとにあらためて涙の期間を振り返ってまいりたいと思います。
達成感は計り知れない、、
身体の疲労も計り知れない、、
僕が、楽器を弾かない方々からよく言われる言葉。
「あんなに身体使ったら痩せるでしょー!?」
ムリです。やればやるほど太っちゃう。