打楽🐷ぶ〜ろぐ

打楽器愛好者、曲淵俊介の身に日々起きる、打楽器に関する小言

映画好きのためのコンサート

国際フォーラムにて行われた2つの映画公演。

 

レイダース/失われたアーク《聖櫃》と、雨に唄えば

 

僕は音楽が好きだけど、それと同じくらい映画好き。観る映画は偏りに偏りまくっているけれど😏。今回はその中でも大好きな映画作品に関わることが出来て大変嬉しいお仕事であった。

 

レイダース/失われたアーク《聖櫃》

「インディー・ジョーンズ」を最初に観たのは小学生の頃。「スターウォーズ」や「ジュラシックパーク」が大好きだった僕は、当然のように没頭した。謎を解いていくワクワク感、敵に襲われているときのドキドキ感、そして意外にもグロテスクで血生臭いシーンが多く出てくる。今だったら年齢制限がかかるだろうか?

そしてハリウッド映画好きの多くの方々に共通していること、ジョン・ウィリアムズの音楽がいつも感動の中心にある。

おそらくは当時の最先端技術を駆使したとはいえ(実際に見ると本当にスゴイのよ!)、40年前の映画。現代のCGバリバリの映画ほどの迫力はないかもしれない。

そこで音楽やSEの存在が重要になってくる。

これは演奏をして初めて気がついたのだが、ジョン・ウィリアムズの楽曲は序盤から終盤までほぼ演奏しっぱなしだ。

気が付かないほど自然にハラハラ、ドキドキ、ワクワクを音楽で演出していることに新発見であった。現代音楽もいいところで、演奏する方はとてつもなく大変なのだけど…


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・今回のセットアップ。

ログドラムが序盤かなりシビアな場面でソリスティックに登場する。あとは小太鼓(Low)やらシンバル(高、中、シズル)、小物はタンバリン、トライアングル。ジョン・ウィリアムズの楽曲はどれも派手なようで、実は繊細でシビアなものが多い…


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・マレットはログドラム用に沢山。

ゆったりとしたシーンでのソロパートからリズム隊に混じるシーンまで4種類を用意した。

「下手なやつほどバチを用意しろ。」

とは僕の恩師の言葉である。まあ、何事もほどほど、なのだろうけれど😏フフ

 

雨に唄えば

こちらは所見は中学校の頃。

遡ること小学生時代は、アクション映画にハマり、学校では毎日「ターミネーターごっこ」なるものを企画しクラスの友人達と行っていたが、中学生になり吹奏楽部になった僕は(幽霊部員などの紆余曲折を経て😏)、すっかり音楽漬けだった。吹奏楽やオーケストラのCDを図書館で借りてきて聴き漁ったり、オペラのDVDを小遣いで入手して観たり(当時の僕にしては高い買い物だった〜…)。

その中で出会ったのが最初であった。

少々真面目な音楽作品ばかり聴いていたから、聴きやすいポップな音楽と、シンプルなシナリオ、歌やダンス、しかも内容は大好きな映画業界の裏側。

何度も観たかわからないくらい。未だにミュージカル映画の中でとても好きな作品の一つだ(1位は多すぎて決められない!)。

僕は普段仕事のことを知人に話すことは特にないのだけど、今回は珍しいケースだ。

雨に唄えば」のシネコン乗ることになったよ〜!

と嬉しそうに話すと、理解のある友人たちは「ホント良かったね〜」と、とても喜んでくれた。

古い作品なので、音大でも知らない人が多くいたので、定期的に自宅での「雨に唄えば」鑑賞会を開いたのもいい思い出だ。

 

私もう夢を叶えちゃったので、音楽辞めてもいいです(嘘です)。


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・「雨に唄えば」セットアップ。

基本シンバルまわり&ウッドブロック、アンビル。

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・曲淵が良くやる一本ずつ用意。ちゃんと仕事しろ。

「レイダース」に比べ、演奏自体はそこまで大変ではないのだが、古い楽曲で、いかんせん譜面が見にくい!

振り出しが5小節目からだったり(1〜4はどっかいったみたい)、やる音、やらない音が手書きで多く書かれ、リハーサルは、各曲、各パートやるかやらないかをまずは指揮者と協議するという状況であった。

そんな切磋琢磨もあり、本番はスリルと熱気に満ちたものでした。

 

どんな状況でも冷静さを失わない、東フィルベテランメンバーの皆様から多くを学んだ公演たち。

こちらはまだまだ反省点の残るイチ若手。

 

一つ夢を叶えたら、次の夢を叶えるべく日々精進なのである。