マリンバオーケストラレコーディング
本来であれば本日は参宮橋で公演予定であった。
Phonixマリンバオーケストラの定期。
会場のオリンピックセンターが閉館中で残念ながら今秋(冬かも)に延期になった。
練習は3月くらいから行ってきたし、何とか公演まで実現できるか?の想いも虚しく、一ヶ月前に中止が決まった。
ただその週間は、同プログラムからCDレコーディングが控えていたので、練習は無駄にはならない。
期間は4日。2日リハーサル&2日の録音で計4曲を録った。
1曲を録るだけでも相当な体力勝負。今回も変わらず上野信一先生の監修の下、熱気に満ちた4日間となった。
今回はマリンバという楽器にとってかなりシビアな楽曲が多かったように思う。
まだ発売日が決まっていないので、詳細は控えるが、例えばバロック音楽の作品。マリンバは低音部中心に残響が非常に多いが、ロングトーンができない(単音)なので、弦楽みたいな細かなアーティキュレーションを付けるのがとても難しい。全体のバランスを聴きながら、マレット選びを入念に行わないと細かい音符が残響に埋もれてしまって、音楽として成立しなくなってしまう。
毛糸巻きか、綿巻きか?
軽いか重いか?
芯は硬いか柔らかいか?
また、叩くという奏法の都合上、音色を変えるのが難しく、転調しようが、テンポが変わろうが、拍節が変わろうが、同じニュアンスになりがちだ。
逆にゆったりしたコラールなんかだと、トレモロのコロコロやメロディの切れ目が大変気になってしまう。
マリンバ奏者というのは歴史が浅く、どうしてもオリジナル曲が少なかったり、あっても現代曲になってしまったりもあり、バロック音楽や、弦楽器の為に書かれた作品等を勉強材料に演奏することも多い。
今回はただの勉強(移植)という訳でなくて、奥定美和氏のアレンジで、マリンバの響きを最大限に活かした楽曲ばかりだったが、それでも最初の方は難航した。
響きが多すぎると細部まで聴き取れないし、マレットを固くすると木琴的な響きが多すぎて少々短絡的な印象を与えてしまうし。。
各々の奏者の経験もある程度は役に立つと言いたいところだが、結局は1から作っていく事になった。
エンジニアの方々とマイク位置など最大限微調整しながら、納得のいくテイクが出るまで永遠にカンヅメだ。
帰宅したらその場で意識を失うように寝てしまう。そんな日々の成果(リリース)を耳にする日はもう少し先の話。
今からドキドキではあるが、一生残る大切な録音にメンバー皆一つとなった。
また楽しみが一つ増えた!
8年前に発足したマリンバオーケストラの編成は今回からフレッシュなメンバーが増えて、段々年を取ってきたと感じる今日このごろ。。
それにしても皆本当に素晴らしいプレイヤー。
僕も頑張らなくちゃ💪💪💪!!!