打楽🐷ぶ〜ろぐ

打楽器愛好者、曲淵俊介の身に日々起きる、打楽器に関する小言

ROCK TRAP

指導に行っている高校音楽科にて月末に行われる、中学生を対象にした学校PRの講習会にて、打楽器メンバーの上級生たちと打楽器アンサンブルを演奏する機会を頂いた。

というのは、このコロナ禍の中で中々管楽器や声楽など飛沫の危険のあるセクションに声掛けがしにくいといった事もあり、打楽器に白羽の矢が立ったというわけだ。

 

数分間の小さなパフォーマンスになるが、演奏会という演奏会が立ち消えになり、できたとしても無観客やほとんどいない公演が多い高校生の現状の中で、数分でも演奏してほしいという学校の配慮はとても素晴らしいと思うし、可能な限りの協力をしたい。そして、収束した際には他のセクションの演奏も思い切り聞きたいと願いつつ。。

 

昨年は結構フォーマルな楽曲に挑戦してもらったので、今回は少し飛び道具的な楽曲に挑戦してもらおうということで選んだのが、打楽器奏者はたいてい知っているボディパーカッションの名曲中の名曲!

「ROCK TRAP」

そして初のリハーサル。

以前学生全員で授業で取り上げてもらったりして、一同全体像は把握しているものの、パート決め&方向性をあらためて決めるということで、音出し。

それにしても数年間一緒に勉強してきたが、学生の成長を感じる。リハーサル中も個々の主体性が出てきて、非常にスムーズ。

楽曲では「シ!」という無声音のシラブルを、あるパートが口で言わなければならないシーンがあるが、この状況下でやむなく変更せざるを得ないので、同じ音が出るポイントを探す必要がある。擦ったり叩いたりして本番までに見つけなくてはならない。

あとはジェスチャーを含めて一つ一つ決めて。

こういったライブパフォーマンス重視の楽曲は書かれている音符を正確に演奏するだけでは完成しない。過度な改変はもちろんご法度だが、譜面を適切に解釈した上で、身体全体を駆使して、聞いているお客さんが打楽器って楽しい!音楽って面白い!サイコー!って思ってもらえる伝え方をしなくてはならない。それは思っているよりも遥かに動きを大げさにやらないと伝わらなかったりするんだよね。。

演奏家が盛り上がって、聴衆がさめてる、これは最悪なことだからね」

これは僕の恩師のよく仰っていたことだ。とりわけ「寸劇」が入りやすいライブパフォーマンスにとって、この言葉の辛辣さは大変沁みる。

 

もちろん僕も学生も完ぺきではないので、間違えた選択をしてしまうこともあるだろうし、我を忘れて調子に乗ってしまうこともあるだろう。

ただ、定期的に必ず、この言葉や聴衆目線を思い出したりイメージしたりして、アップグレードしていかなければならない。

 

さて、若い演奏家たちと共に、本番に向けてどんな充実したアイデアが飛び出るだろうか。

とりま楽しみで仕方がないなう、だ(無理しちゃって)😑。