打楽🐷ぶ〜ろぐ

打楽器愛好者、曲淵俊介の身に日々起きる、打楽器に関する小言

GAME MUSIC on BRASS in 新潟

新潟で開催されたりゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館での公演より。


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全曲ゲーム音楽で構成された今回のプログラムは少しレトロな作品を中心に選曲されていた。

ドラクエⅢ、ファイナルファンタジーⅤ、クロノ・クロス等、3、4世代も前の作品ながら不朽の名作と言われているものばかりだ。

ゲーム小僧だったんで、小学生の頃から色々と友達の家で学校帰りにみんなで遊んだ記憶がある。忍者や兵隊が隠れて敵を倒しながら先へ進むゲームや、ゾンビを銃でガンガン打ちながら先へ進んでいったり、剣と盾を持った勇者を操作しながら世界を救ったり、武器を持った一人称視点のキャラ同士でバトルしたり。

あ、あとポケモンは狂ったようにやりましたね。全151匹(記憶が正しければ)いるポケモンを150匹まで集めて、最後の1匹がストーリーの都合かなんかでどうしても集められない事を知って絶望したりね。

今はもう全部で1000匹くらいいるのでしょう😏?集めがいがありますなー。

調べたら905体いるみたいですヨ。

 

さてそんなゲームだけれど、今当時の作品のことを思い出せと言われた時に、僕は真っ先に思い浮かべるのが音楽だ。

ゾンビが角に隠れてるかもしれない場面での恐怖の音楽、最初に冒険のフィールドに立ったときのワクワク感満載の音楽、のどかに描かれた最初の村とか街の音楽なんて、思い出すだけで本当に自分の故郷かってくらいノスタルジックな気持ちになったり。

 

シナリオや景色に合わせて描かれる音楽は、影響力が非常に強い。幼少期の感受性が豊かだった頃にプレイしたゲーム音楽はおそらく一生忘れないってくらい。

新潟公演の作品はどれも僕の世代より前のものだが、今回の楽曲も非常にカッコいい。

 

Wizardly

ドラクエファイナルファンタジーに影響を与えた元祖RPGということで(僕は世代じゃなくて未プレイ…)、恐らく観客の殆どはプレイしたことないんじゃないかな、と思ったが、なんとこの作品の作曲は羽田健太郎氏。

羽田氏ならではの、クラシック音楽のベースが全面に出る作風で、オープニングから中世風の音楽にワクワクが止まらない。

今回の担当楽器はシンバルまわりということで、プログラム全体を通して、派手に色を添えることが多かったのだが、この曲に関しては音量よりも荘厳な音色を求められた。


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シンバル同士を打ち付けてアタックを出すよりスピードを出さずに擦り合わせるようなイメージでサスティーン(余韻)を長く保つように心がけた。


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音をハメるよりも、置いていく、添えていく、そんなイメージを持って(難)。

 

・ザナルカンドにて

この曲はファイナルファンタジーⅩをプレイしたことがなくても、どこかで耳にしたことがあるのではないだろうか。

ゲーム愛好家の中でも名曲中の名曲と名高い作品だ。

この曲の中に出てくるシンバルは2発のみだ。

 

今回のアレンジでは、儚いピアノソロから始まり、少しずつ様々な楽器の音が増え、音楽が厚くなっていく。来るぞ、来るぞ、、長い時間をかけて湧き上がってきた音の波が頂点に達する時に、美しい音色のシンバルを合わせていく。

どんなにリハーサルを重ねたとしても、音楽は一度たりとも同じになることはない。よって、合わせる音色も事前に決めておくことはできない。

ある程度の想像はできるが…。

重々しく、重厚に昇り詰めてきたのであれば、同時に2度、深めに当てるようにして低めの音が出るポイントで包み込むように合わせるし、華々しく天に昇るようなアプローチで来たら、下から上に、不必要なウエイトはかけずに天井から降り注ぐように、自分の中で最も美しい音楽体験になるような気持ちで合わせたり。

 

とはいえ、考えすぎて誰にも気づいて貰えなかったり、逆に音色が楽曲にマッチせず、何の効果にもならなくなってしまったりするんですがね…イカンイカン。

 

ビッグブリッヂの死闘

さあ、テンション爆上がりです。

ゲームやアニメ音楽によくある、打ち込みで書かれた細かいパッセージは鍵盤楽器隊が演奏することが多いです。


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鍵盤楽器隊の速弾きが目にも止まらぬ速さなんで、休憩中に横から撮ってみようと思ったんですが、逆側を撮っていたみたいです。曲淵はこんなことばっかです。

ちなみにこれを書いている今、移動中の電車の中ですが、先程ホームの階段で転んで足を挫きましたね。

痛みとの死闘を繰り広げている今、頭から「ビッグブリッヂの死闘」が離れないところですな。しょーもない事言ってる場合か。

カッコいいので紹介しましたが、この楽曲中シンバルは殆ど出番がありませんで、鍵盤楽器隊の有姿を、只々見ていただけでした。サイコーでしたよ👍(仕事しろ。)


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今回使用したバチは非常にシンプル。

ティンバレス&ボンゴ用に軽めのティンバレススティック。

サスペンデッドシンバル用にSaitoのマレット。

 

レトロなゲームばかりで、観客の反応はどうかな、と思っていたが。

新潟は生徒がいるので、有り難いことに何人か聴きに来てくれた。そしてみんな楽曲に興奮していた。

「ゲームは全然知らないけど、あんまり良い曲だったから、Apple Storeで購入してまだ聴いています!」とのコメントも頂いた。

ゲーム音楽の素晴らしさを再認識すると共に、僅かながら、世代を越えて広めていく一員となれた事に、喜びが溢れる。

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新潟はタマ公!

主人を雪崩から救った奇跡のワンちゃん。

話によると地元民からはあまり気にかけてもらえないようなんで終演後に一枚。私疲れた目してる😏?(生まれつきなのです)