打楽🐷ぶ〜ろぐ

打楽器愛好者、曲淵俊介の身に日々起きる、打楽器に関する小言

ロールの練習(オケ中)①

先日のオーケストラの本番の中で小太鼓を演奏したが、いつも浮上する問題。

 

ロールってムズかしくない。。?

 

というのは、ソロ曲や個人練習の際に奏するロールの事ではない。オーケストラや吹奏楽など大人数の中でのロールの演奏法である。

 

※ロールとは大賞を発表する時の、小太鼓特有のアレです。

 

大賞発表の時は、むしろ荒々しいロールがバッチリ合う気もするけれど、実はオーケストラの作品の中では、非常に繊細なロールを要求してくる作品がいくつも存在しているんですよ。

特にロールという技術は力が入ってしまうと、とたんに流れが止まってしまうので、本番の時に最も崩れやすい技術なのかもしれない。pp.なんかで小太鼓から始めなくてはいけないような時には絶望的になったりして😏。

そしてティンパニマリンバ等含む、ロール奏法では、音楽愛好家の誰もが経験したことがあると思う、“個人練の時はうまくいくのに、合奏だとできない!”も起きやすい。

というのは練習の時は、テンポや音量など、イメージで練習をしていくので、実際のリハーサルや本番の時の音楽の流れとは若干異なる。

さらに、同じ曲でも指揮者やグループのキャラクターによっても随分景色が違うから、練習の時の「こうに違いない」が思いがけない落とし穴になることも。

ストローク(連打)の数を決めたり、演奏法を決めすぎないのが、どうやら解決の糸口みたい。

これまで折角の練習がムダになった、、悲しい。そんな経験を数え切れないくらいしているんですトホホ。

 

そんな風にうまくいかない時には、恩師の福田隆先生のロール(楽器演奏)講義を思い出す。

 

【1.ロールを構成するストローク、一回分の滞空時間を極力延ばす】

 

【2.音価分のストロークの数をあらゆる手順で練習する】

 

【3.環境設定(譜面台、コンサートマスター、指揮者との位置関係)】

 

先生には、学生時代とにかく環境設定の事を多く言われた。そして手順を始めとするシステム的な演奏体系を徹底的に(本当の本当に徹底的に🤯🤯🤯。)指摘された。音楽的表現と演奏法の割合でいえば3:7くらいだったかもしれない(先生も、音楽は他で培え、僕はアカデミックな基礎訓練しか教えない、というような事をよく仰っていた)。当時は反発心もあり喧嘩もした世間知らずだったが、、今になって極限状態を救ってくれるのはいつも先生の教えだ(若気の至り、無念に散る。。。)。

 

あらためて上記3点を、分割して僕なりに研究していくことにする。今日は1番目。

 

【1.ロールを構成するストローク一発の滞空時間を極力延ばす】

小太鼓に限らず、ロールを練習しはじめの頃というのは、ロール=速い連打と思いがちで、音をつなげる為にできるだけ速く演奏しなくては、となってしまって、引っ掻き回してしまう。実はこれは遠回りで、一番の近道はゆっくり左右に分けて一つずつのロールの火種を作っていくところから始めることが大切。スーパーボールとまではいかないが、自然に減衰していくように脱力しなくてはならない。手首や腕に少しでも緊張が入ると直ぐに火種は消えてしまう。

 

そしてロールができる段階になったら、右、左、右、左と交互に演奏していくが、ここで重要なのは各手に切り替わる際に音が途切れないことだ。うまくお互いがお互いをカモフラージュするように。。。


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右手が落ちる瞬間に左手を上げてしまうとカモフラージュに失敗だ。当然その逆も失敗。

次のロールのために腕を振り上げている時間が多ければ多いほど、カモフラージュ出来ていない時間は増える。

皮をバウンドしている作業が基本で、バウンドが終わってしまうので仕方なく手首を返して息継ぎするようなイメージ(これが非常に難しい)。

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あまりいい写真とは言えないが💀、、上のように手首は常にリラックスすることで対空時間が増し、下のように手首を固めるとロールの対空時間が減る。

※あくまで個人的です。肘手動でロールを抜群に美しく演奏する方も沢山いらっしゃいますし、人それぞれ。大事なのは自分にあったフォームを見つけることですよね。自分の耳を信じて。時間は沢山かかるけれど。

僕は来年で楽器を初めて20年になるけど、今だに絶賛模索中。

 

長々とつぶやいたところで、大事なことは。。。

 

挑戦して失敗すること。コレ、一番の特効薬👺(結局それかい)