オコ
激オコプンプン丸!
という意味ではない。
Iannis Xenakisの「Okho」という曲の話。
少なくとも打楽器をやっている者の間では耳にすることも多い作曲家だが、聞いたことないという方も多いだろう。
クセナキスはギリシャ系フランス人作曲家だが、建築と数学が専門であったため、作風に大きく反映されている。
譜面は細かく、中には楽譜として一目では解読できないものまで存在する。
コンピュータをはじめ電子的なアプローチで作曲活動を行った芸術家としても有名だ。
「Okho」は打楽器3重奏の曲で、使用する楽器はジャンベ3台。
クラシックのスタイルで作曲されたジャンベ3重奏はいくつかあるとは思うが、圧倒的に少ないだろう。
各奏者が演奏する奏法は、皆同じく6種類だ。
1.端
2.端のスラップ
3.端の開放音
4.ベース(中心)のミュート
5.ベースの開放音
6.ベースのスラップ
それとは別に、エッジ部分の中での叩き分けによるメロディーラインがある。
一つの太鼓でここまで要求するのも面白いし、正直自分では頑張ってる!と思っても録音を聞くと音色の差は何もわからない。
演奏によってはジャンベではなく、各音に合わせて沢山の太鼓を置いて演奏するバージョンも存在しているが、それもなあ。。
マルチパーカッションの似たような曲は沢山あるし、そもそもこの「Okho」もクセナキスのソロ曲「ルボンa」に酷似しているのでどうしても二番煎じに聞こえてしまう。
やはりジャンベ3重奏という貴重な編成を大切にしたいし、何より3台の太鼓のベース音が入り乱れてあちこちから聞こえてくる音は、原始的な本能に語りかけてくる。
演奏するのは超絶難しいが、これはアフリカンパーカッションの曲。聴衆に難解な曲に映らぬよう、シンプルで原始的なグルーブが出るまで、練習あるのみだ。